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身長が低いけど・・・

お子さんの身長が同年齢の子より小さいと色々心配になるものです。ただの遺伝かしら?それとも病的なもの?成長ホルモンが足りないのかしら?病的なものであれば治療が必要となります。まずはお子さんの成長の度合いを客観的に見極めましょう。同じ学年の子と比較するだけでは生年月日に開きがありますから、正確な評価は出てきません。この時に用いるのが「成長曲線」と呼ばれるグラフです。母子手帳の中に簡単なグラフが付いていないでしょうか?この成長曲線をもとに、現在の身長がどの程度でどのような成長パターンなのかを確認することが重要なのです。客観的にみるとそれほど小さくなかったということもあるようです。一般に平均値から標準偏差の二倍以上小さい場合(-2SD)が低身長とする目安のようです。低身長といってもそれが病名ではありません。低身長であるという状態を表します。そして、その中に病気が隠れているのかどうか、それを調べるのがお医者さんです。その場合はまずはかかりつけの小児科を受診しましょう。必要があれは専門医を紹介されるでしょう。

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低身長には成長ホルモン?

専門医では生まれたときの状況や病歴、家族の身長、お子さんの身体診察を行います。場合によっては、手の骨のレントゲンや血液検査で病気が隠れていないか検査をする事もあります。低身長の原因としては様々なことがあります。遺伝的要因(体質)、食生活、運動、睡眠、ホルモン状態、その他の臓器障害などです。これらについてチェックします。そのなかで病気(特にホルモン異常)が疑われる場合には入院の上に「精密検査」を要することがありますが、実際はそれほど多くはありません。低身長の理由で一番多いのは、いろいろな検査をしてもはっきりした原因がみつからない、いわゆる体質的な低身長です。ただ背が低いだけで病気ではありません。これが約8割です。残りの2割が病気による低身長です。しかもこの2割のうち、成長ホルモンが分泌されないために起こる「成長ホルモン分泌不全性低身長症」はその一部に過ぎません。つまり、身長の低い人全てに成長ホルモンの治療が効くわけではないのです。

成長ホルモン分泌不全性低身長症

現在日本では約20,000人の低身長の子どもが成長ホルモン治療を受けていると言われます。そしてその多くが成長ホルモン分泌不全性低身長症です。成長ホルモンは内服しても無効なので、注射することが必要です。以前は週に2〜4回ほど通院して筋肉注射を受けなければならなかったのですが、今は在宅で皮下注射が可能となりました。正常児は睡眠のはじめ頃に大量の成長ホルモンが分泌されるので、これに似せて夜に注射し、成長ホルモンが睡眠中に増えるようにするのがもっとも自然です。この治療はお子さんが小さいうちは親御さんが、自分で出来るようになたら自分で注射するのです。成長ホルモン治療は「本来あるべきものを補ってあげる」だけの治療です。成長ホルモンは高価なものですが、この治療には健康保険適応のほか、一定の基準を満たしている場合に小児慢性疾患として医療費の助成があります。いつかは伸びると考えて、いつの間にか気づいたら小さいままで止まってしまったという例は少なくありません。気付いてあげられるのは一番そばにいる方なのです。

Copyright © 2007 低身長は病気でしょうか?